観た映画の感想を書いたりしてみる、その84:蛇拳

ネタバレあり 蛇形刁手 https://movies.yahoo.co.jp/movie/12054/

 今日はジャッキーチェンの蛇拳。発売時期のよってスネーキーモンキーという副題付きの邦題が発売されているようですね。内容に何か差があるんだろうか?
 オープニングでジャッキーの演武が終わった後に映画が始まります。ある丘の上で決闘する2人、鷹爪拳と蛇形拳の頭目であるようです。100年続く因縁に終止符を打つべく鷹爪拳頭目ショングンは蛇形拳の実力者を次々に殺害し、蛇形拳は風前の灯火。蛇形拳の頭目ジウはお前の蛇形拳では私にはかなわないと言われますが、自分が死んでも蛇形拳を継ぐ者はいると言い返します。それに対してショングンはお前の息子とバクの2人の事か?とバッチリバレてる上に皆殺し宣言されます。二人の直接対決は鷹爪拳に軍配が上がり。ジウは息絶えます。ところでこのジウの息子、普通に考えれば父の仇討ちをする主人公ポジションですが映画ではチョイ役です。
 一方バクは変装なのか落ちぶれたのかわかりませんが乞食のような格好で放浪している様子。ある日町の拳法道場の門のそばで休んでいたところ道場の奴らに八つ当たりされ大立ち回りになります。そこを通りかかった別の道場の下働きのガンフーは年寄りを寄ってたかってリンチしている(ように見えた)ためバクを助けに入ります。実際のところバクは蛇形拳の達人なので一人でも問題なかったでしょうが助けに入ってくれたガンフーを気に入りガンフーに拳法のけいこをつけてくれます。今までは道場で拳法の練習台にされたり師範代にいびられてばかりのガンフーでしたがめきめきと実力をつけていきます。もはやなぜガンフーがこの道場にこだわるのかとさえ思います。ですが師範代がまとめて道場やぶりにブチのめされて門下生たちはライバル道場に移ってしまい。道場をたたむため一人で掃除をしていると不在だった師範が帰ってきます。この師範は人格者でなぜ弟子があんな性格悪いのか理解に苦しむレベルです。
 ガンフーから事情を聴いた師範はお返しとばかりにライバルの道場に道場やぶりを仕掛けます、しかし相手の道場やぶりも武術大会で優勝するほどの実力のある蟷螂拳の使い手、師範はやられてしまいます。ここからガンフーの出番、ガンフーは蛇形拳で蟷螂拳を破ります。ところでこの蟷螂拳使いですが、どうしようもない悪党がワンサカ出てくる本作の中では敵でありながらかなりマトモです。ガンフーに技はいいがスタミナが無いと言われてました、きっと今後もっと強くなるでしょう。映画にはもう出てこないけど。
 その一部始終を見ていた男が居ました。なんと鷹爪拳のショングンです。この現場主義めw ショングンはガンフーがバクを弟子に違いないとあたりをつけガンフーに接触、バクが先生なら自分は叔父先生だと言います。何でしょう?「君の師匠の兄弟弟子だよ」みたいなことが言いたかったんだと思いますがこの辺、翻訳家が訳したんでしょうかそれとも元から回りくどい表現だったんでしょうか?
 本当にバクの同門なのか探るためにショングンと手合わせするガンフーですが相手は蛇形拳を壊滅寸前まで追い詰めるほどの使い手、蛇形拳を熟知しておりガンフーは負けてしまいます。ですがバクの抹殺を企てるショングンはガンフーを殺さず、バクをびっくりさせたいからバクが帰ってきたらコッソリ自分に教えてくれるように言い含めるに留めます。
 すっかり騙されたガンフーですが同時にショングンがバクより強いかもしれないと思い自分の未熟さを思い知りいっそう修行に身が入ります。さらに飼っていた猫が蛇をやっつけるのを見ていたガンフーはショングンの「鷹の爪のような」技に自分の”蛇”形拳が敗れたのを思い出し猫の爪攻撃の動きを自分の蛇形拳に組み込んだりと創意工夫を凝らします。ところでこの猫がやっつけた蛇が見た感じコブラなんですけど中国にコブラっておるのん?
 バクが帰ってきた後、ようやくショングンがバクの追手だと気付いたガンフーですが、バクとショングンの勝負に加勢しに行く途中、鷹爪拳の雇ったサーベル使いのロシア人に襲われます。ガンフーは「猫の爪」を実戦で初めて使いロシア人に勝つとバクのところに駆けつけます。ショングンに敗れ殺されそうになるバクを間一髪助けるガンフー、ここからショングン対ガンフーの一騎討になりますが、なぜか一瞬でガンフーの上着と尻が裂けます。なんか編集のカットがあったんだろうなぁ… で、一度はガンフーの蛇形拳を破ったショングンですが猫の爪を取り入れた新しい蛇形拳に敗れます。
 そこにやってきた鷹爪拳最後の男、ガンフーも面識のある男が鷹爪拳だったことに驚いていますが、さっきお前らに飲ませたお茶に毒を入れておいたのだ、そろそろ毒が回ってくるはず。と勝利宣言します。毒が回って死ぬまで隠れて見てればいいのに、鷹”爪”拳のくせにツメが甘いなw バクが猫舌だったために熱々のお茶は飲んでなかった二人のツープラトン攻撃に倒れ遂に鷹爪拳は壊滅…って鷹爪拳の使い手全部で3人しかおらんのかいw 蛇形拳なみに壊滅寸前だったんじゃないかw
 師弟並んで帰る中、猫爪って名前は良くない、蛇形刀手と呼ぼう見たいなことバクが言いますが「猫」はどこ行ったw
 さて最後まで見ても女の子がほとんど出ない男くさい映画ですがカンフーアクションは十分に堪能できる良作でしたね。真面目な勝負のほかにも修行のシーンや嫌がらせで床を汚そうとしてくる師範代に床を汚させない「アクションシーンでありながらコメディパート」も良くできていました。おススメです。