観た映画の感想を書いたりしてみる、その86:クレージー・モンキー 笑拳

ネタバレあり 笑拳怪招 https://movies.yahoo.co.jp/movie/6560/

 今回はとうとう女の子が一人も出なくなったジャッキーチェンのカンフー映画 クレージー・モンキー笑拳だ。
 プロローグで悪党が先生と弟子2人を追っかけています。先生たちにはさらに上の陳という人物に危機を知らせる使命があるようです。足にけがを負った先生を逃がすため囮になる弟子2人、そして弟子の一人は3人がかりでやられてしまい、もう一方はいかにもなボス、任という男と対決します。二人の会話から任たちは拳法家の誇りを捨てて政府の手先となって汚れ仕事をやってるらしく、金で釣って裏切らせようとしたりと、悪党のお約束を外さない教科書どうりの悪党っぷりを魅せます。そして映画のオープニングですからね、弟子は殺されてしまいますが先生は逃げ延びます。
 場面は変わってどこかの森の中の一軒家ジャッキー扮する興隆はおじいちゃんのことを大切に思っていますが今一つカンフーの修行には身が入らない様子、町の賭博で手に入れたあぶく銭でおじいちゃんに良いお酒を買ってきたりしますがおじいちゃんは興隆には真面目にコツコツ頑張ってほしいと言います。
 ですが賭博でイチャモンをつけてきたときにやっつけたゴロツキに紹介され町の道場で用心棒を始めてしまいます。おじいちゃんにずっとカンフーを習ってきた興隆はそこらの道場やぶりなんかよりはずっと腕がいいのです。用心棒で沢山お金を稼ぐようになり、おじいちゃんに良いお茶や病気に効果のある薬なんかを買ってきたり、もしも自分が道場やぶりとの勝負に負けて死んだときに備えてお金を貯めたりしています。
 良い孫なのですがおじいちゃんは実はオープニングで語られていた陳その人であり、もしも居場所がバレたら殺しを生業にする極悪拳法家たちに孫ごと狙われることを危惧していたのです。おじいちゃんはついに孫が用心棒をする道場を突き止めそこに乗り込み用心棒をやめさせますがタッチの差で追いついた任たちに居場所がバレてしまい、襲撃を受け殺されてしまいます。お互いがお互いを大切に思っていたはずなのにすれ違いから大事なおじいちゃんを自分のせいで死なせてしまった興隆は任に追いかけようとしますがそれを止める一人の老人オープニングで先生と呼ばれていたおじいちゃんの弟子、八本足キリンと呼ばれる拳法家です。いや、多分最初に足ケガしていたし八本足さんは足が不自由だし同一人物だと思うんだけどな。
 八本足の下で修業を積んで着実に実力をつけていく興隆、しかしある日街に買い出しに来た際に偶然にも任を見つけ怒りに任せ飛びかかかります。結局は負けてしまうのですがカンフーの特訓でのどを痛めていたため声が出ず、結果名乗ることもできなかったため陳の孫であることは気付かれずに痛めつけられるだけで済みます。
 八本足は喜怒哀楽のコントロールをすることで自らの実力を十二分に発揮し敵の実力をそぐことが出来ると説き、興隆に修行の仕上げに入ります。
 その後興隆を助けたときの八本足を探っていた任の部下に八本足が陳の弟子であることがバレてしまい襲撃を受けます。ここに興隆は完全に自分の感情をコントロールしておじいちゃんの仇を討ち第二の師匠を守り通します。ラストシーンでは手押し車に八本足をのせて旅に出る興隆、その二人の表情はとても晴れやかでした。
 ツッコミどころとしては稽古サボりがちにしてはめっちゃ引き締まった筋肉がバッチリ身についてるところですかね、でもこの映画では感情をうまくコントロールすることが強くなるのに必要である訳ですしそれでいいのかもしれませんね。