観た映画の感想を書いたりしてみる、その33:バタリアン2

ネタバレあり https://filmarks.com/movies/2480

 バタリアンの2作目である。「バタリアン」という題名自体が日本のみの邦題だけど原題や映画会社の権利関係とかを追っかけるといろいろめんどくさいので「バタリアン」の「2作目」と素直に覚えるといいでしょう。
 さてその内容はというと前作では誤配送で流出した薬液が今回は輸送中のトラックから転げ落ちて流出します。無能!この無能!!前回街一つ消えることになったってのにそんなずさんな積み方するんじゃないよ! さらに子供が木の枝で叩いただけで割れる保護カバー、適当にキーを2.3押すだけで噴出するガス。軍ー!陸軍ー!! 何でそんな容器に危険な薬漬けゾンビを入れたんだよ。しかも橋を渡って町の外に脱出しようとする主人公たちを弾幕張って追いかえすクセにラストシーンでは当たり前のように保護したりする、明らかに軍の質が劣化しまくってやがる。
 そんなこんなで前回と同じくガスが噴出した日に雨が降って墓に薬液がしみてゾンビが大量発生します。あ、ちなみに前回と同じ薬漬けゾンビ・タールマンが今回も出てくるのですが・・・序盤で子供に突き飛ばされて川に落ちてそれっきり出てきません。前回と同じ薬ですってことを演出するための出演だったのかな?前作では強キャラだったのに意外でしたね。まあ設定上同じ処理がされているけど別個体のはずなので、個体差だったのでしょう。性能差が決定的な戦力差ではないのはみんな知ってるよね。
 全体的に前作に比べスケールダウンしてしまった感があります。ただ主人公側のキャラ付けは前作も今作も良かったと思います。例えば小学生が体の小ささを生かした見せ場があったりゾンビになったいじめっ子を一騎打ちしたり。餌枠のヒステリー女かと思ってたお姉ちゃんが実は州でも有数の射撃の名手で銃を持ったとたん頼れるアタッカーにジョブチェンジしたり。
 もっともケーブルテレビ繋ぎに来た電気屋の青年が発電所(変電所?)の電気配線をいじくれるくらい電気工事に精通していたり。飲んだくれの医者の一番の見せ場が医学知識とか関係ない無線で話してるのが人間のふりをしたゾンビだということを見破るとこだったりするのはどうかとは思いましたが、まあ最終メンバー全員に見せ場があるのはいいことですよね。
 最大の問題点は軍が色々とブレ過ぎな点がどうしても「えーっ」ってなっちゃいますね。ゾンビ映画としては赤点だけどコメディ映画としては十分合格点といった感じですかね。