観た映画の感想を書いたりしてみる、その58:エイリアン・アルマゲドン

ネタバレあり Alien Armageddon https://filmarks.com/movies/52630

 今回はエイリアン・アルマゲドンです。
 今まで書いてきたアルマゲドン映画で初めて原題通りの邦題ですがぶっちゃけた話、題名に関係なくクソ映画はやっぱりクソ映画だった。
 映画の最初に「アンに捧ぐ」って出るんだけど・・・誰?
 で、最初にイーノックの言葉から引用を始めてところどころ聖書の聖句とか用語とかをちりばめられているんだけど色々酷い。キリストは77回まで許しなさいって言ってたしギリ許してもらえるかもしれない。でもブッタだったら助走をつけて殴るレベル。
 地球の人間の日常風景が映ったと思ったら宇宙人が宇宙船で侵略してきてあっという間に地球は侵略されます。エイリアンに侵略されて州知事(?)が降伏、ロサンゼルスは宇宙人の前線基地になります。
 44日後、周りを壁で囲われ新しく住民登録をし直され完全に管理される住民とコッソリ住民登録をせず宇宙人の目を逃れ反撃の機会をうかがうレジスタンス。そのレジスタンスのひとりヒステリー女ジョディはほか2人と共にコッソリ暮らしていましたが角材で殴られると死ぬ完全武装の宇宙人兵士に一人撃たれ、ジョディともう一人は捕らえられます。
 収容所みたいなところにぶち込まれるジョディ、ここで人の身の上話は聞きたがるけど自分の身の上は死ぬまで話さないマーカスくんと、普段着で軍のステルス爆撃機に操縦していたこともあるシーンさんという二人の男性と相部屋になります。で残飯を素手で食ったりうんこしたりゲロ吐いたりしてるうちにやってきた完全武装宇宙人とブロンド美女に飛びかかろうとして撃たれシーンさんは死にます。
 一方町の外、誰にも信じてもらえず刑務所に収監されていた男、80108番は宇宙人襲来の混乱に乗じて脱獄、今日も元気に宇宙人の戦闘機(偵察機?)を撃ち落としていた。拳銃で。何が凄いって拳銃で命中させるのもすごいけど拳銃弾が一発当たったくらいで落ちるものが侵略用の飛行機として配備されてるってのが凄いよね。スタローンかセガールあたりが居れば44日とかからずに地球に平和が戻ってそう。閑話休題、たまたま知り合ったレジスタンスと合流したばっかりに希少な血液型を探す宇宙人に捕まり色々あって80108番さんはジョディたちと相部屋になります。この血液型の秘密は映画の最後まで明かされないので忘れていい、おそらく後に活躍する80108番さんが殺されなくていい理由を考えた結果、良い考えが浮かばなかったのだろう。そしてそのあと宇宙人の仲間と思われていたブロンド美女も追加でぶち込まれます。
 で、このブロンド美女、実は地球人の裏切り者ではなく宇宙人の裏切り者で地球人の味方です。何かとこの美女に絡むジョディがウザいことこの上ないのですがジョディは映画の最期に
役に立つので我慢して視聴しましょう。で美女の言うことにゃ宇宙人は火星人で火星人は火星人しか食べなくて共食いでの絶滅を防ぐために地球人を遺伝子組み換え食品にすることが目的で地球に来た(多分これで会ってると思う)ようです。でもその影響でいろいろと感覚や感情が芽生えたりして自分は地球人になりたいと思って裏切ったみたいです。
 そしてマーカスが喰われたり、人殺しとして収監されていた80108番さんが撃ち殺したのは実は火星人の乗っ取られた人だったことが明らかになって。すさまじい戦闘能力を誇る80108番さんの決死の援護でジョディと美女は逃げ出します。収容所でシーンさんがちらっと言った気がする隠し武器庫に向かう途中、ジョディのわがままでジョディの子供たちが居るはずの街まで来ますが44日どころか44年くらい風雨に晒されたみたいに廃墟です。まああれだ最初から廃墟に住んでいたのでしょう。住んでいたくせに地下室の存在をうっかり忘れていたために家に隠れていた子供をスルーするジョディ、馬鹿か。
 追手の宇宙人に襲われたり、なぜか敵の戦闘機を操縦できる80108番さんに助けられたりして最終手段としてジョディの体に火星人を殺す毒を仕込んでわざと火星人に捕まります。ロサンゼルスの火星人はジョディを食べて全滅。残る火星人は遺伝子組み換え地球人を食べていないので感覚や感情が希薄、人類は州知事の秘書さんの号令の下反撃に出るのでした。
 完走した感想ですがコレ主人公の選択を間違ってますね。
 自分の意志で人類の誇りのために単身立ち上がった秘書さんを主役に宇宙人の生態そのものを暴くストーリーにするか、
 80108番さんを主役に誰も信じてくれない中、宇宙人の危険性を知っている自分が立ち上がるストーリーにするか、
 どっちにしろもうちっとマシな視聴者が感情移入しやすい映画になったと思うんだがな。