観た映画の感想を書いたりしてみる、その79:クロール -凶暴領域-

ネタバレあり CRAWL http://paramount.nbcuni.co.jp/crawlmovie/
 
 今日はハリケーンを題材にしたワニ映画 クロール -凶暴領域- を観ました。
 でも竜巻に乗ってワニが空を飛んだしするわけじゃ無いのでご安心を。
 水泳選手のケイリーはある日姉から電話を受ける。お父さんの家がハリケーンの暴風域で避難勧告が出てるんだけど連絡が取れないんだそうだ。電話は留守電、仕方が無いのでケイリーが直接確認しに行くことにした。実家の地下室で酷いけがをしている父親を発見、なんとハリケーンによる増水で近くの湿地のワニが家の中に入り込んでいたのだ。あとでわかることだが排水溝は湖と繋がっておりいつのまにか壊れていた鉄格子の隙間からワニが入り込んだのだ。避難警報が出ているため近所には助けを呼べないし携帯電話はワニに襲われたときに踏みつぶされ壊れてしまった。孤立無援の二人はワニ地獄から無事脱出できるのか?と言うストーリーだ。
 …正直ワニのCGが良い出来なのでかなり怖い。このストーリー序盤の地下室にもうちょっと浸水していたらサメでも通用してしまう。だがこれでサメ映画にしていたらおそらく凡百のサメ映画に埋もれてしまっていただろう。クロールと言う言葉は日本では泳法の一種としてしか定着してないが、「腹ばいのもの」とか「這っていくもの」と言う意味がある。いわゆるダブルミーニングでタイトルがつけられワニが起用されたんだろうがワニに決定した偉い人グッジョブである。
 最初は地下室からの脱出を目指すが、ハリケーンでどんどん増水していって住宅街だが陸の孤島と化している、さあどうする?といったストーリー展開も上手くできてますね。
 ただ問題点があるとすればケイリーが超人すぎる、お父さんもマジでダイ・ハードな点ですかね。警官とか火事場泥棒とかは簡単にワニにやられちゃうのに(普通はそうだが)ケイリーはかまれた足で平気で泳ぎまわりその速さはワニより速く、拳銃を持った腕をかまれてそのまま発砲してワニを仕留め、腕をかまれてデスロールを食らってる最中に発煙筒を拾ってワニに一撃かまして自力でデスロールから脱出するほどの超人っぷりです。普通なら3回は死んでる。お父さんも足の骨折を自力で治したり(ヒイロ・ユイかお前は)腕を噛まれて引きちぎられても自分で応急手当てしたり出血量だけで普通に死んでおかしくないんですがね。
 でもいくらか粗があっても映像面がきっちりしていると途中からまあ「そういうものだ」と思えてくる、特撮ヒーローを見るような感覚で楽しみましょう。